名大ウォッチ

新聞社で長く科学報道に携わってきたジャーナリストが、学内を歩きながら、
大学の今を自由な立場で綴っていきます。

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 「名大の自動車工学は世界的に関心の的、インドでも有名になってきましたよ」 ある国立大学のインド事務所長を務める友人の言葉だ。自動運転が注目される今、「世界一のトヨタ」のイメージが名大と重なっている面もありそう、とも言うが、「名大の自動車工学」の看板が光っているらしい。インドの最高学府インド工科大の教授の息子も昨年、名大に入学したという。 自動車工学の看板は工学部ではなく、英語で講義を受けられるグローバル30プログラムの一つとして掲げられている。看板が掲げられていなくても、そ...

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 名古屋大学理学系研究科では、30代半ばで教授に就任した女性2人が活躍している。全国を見渡しても、まず例のない若い女性教授だろう。そもそも男性でもこの年代で教授になることは珍しいが、名大では若くして教授になる例がある。職位にとらわれずに交流ができる自由な雰囲気に加え、「女性の名大」といわれるだけのさまざまな努力も背景にあるのだろうか。その中には、女性に限定した採用枠という思い切った手立てもあった。  女性限定の公募によって2011年に採用されたのは生命理学専攻の上川内あづさ...

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 名大と言えば? 「ノーベル賞」かもしれないが、東京の知人たちからは「名大と言えば、アジア」、そして「名大と言えば、女性」という答えが返ってきた。後者はもっぱら女性からだったが、松尾清一総長が昨年、中国でインタビューを受けた際のテーマはノーベル賞と男女共同参画だったそうだ。名大の男女共同参画の取り組みは、国内外で名大の代名詞といえるほどに知られているようだ。  その名大の男女共同参画が今、一つの大きな節目を迎えている。まず、男女共同参画室が7月1日から男女共同参画センターに格...

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 シルクロードの要衝の地であり、学問や文化の中心としても栄えたウズベキスタンの古都サマルカンド。ソウルで飛行を乗り継いでタシケントまで約7時間、さらに車で約4時間、はるか彼方の中央アジアの町で、日本にあこがれる日本語専攻の学生たちに出会った。私たち名古屋大学の一行に対して彼らが口々に訴えたのは、日本人の先生から日本語を学びたい、ということだった。いったいどういうことなのか。そして、私たちにできることはあるのか。  ウズベキスタンの首都タシケントには名大の事務所があり、アジアに...

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 5月末のある日、理学部の坂田・平田ホールを高校生たちが埋めた。アジアの高校生を招いて交流する科学技術振興機構の「さくらサイエンスプラン」で来日したインド、ネパール、ブータンの高校生約90人、そして名大教育学部附属高校の1年生約120人である。アジアの高校生たちは約1週間の滞在中、ノーベル賞受賞者の講演を聴いたり、大学を訪ねたり、また日本の高校生たちと交流したり、日本文化の体験をしたりする。盛りだくさんのプログラムで、日本の科学技術への関心を高めてもらうのがねらいだ。  ホー...

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著者

辻 篤子(つじ あつこ)

1976年東京大学教養学部教養学科科学史科学哲学分科卒業。79年朝日新聞社入社、科学部、アエラ発行室、アメリカ総局などで科学を中心とした報道に携わり、2004〜13年、論説委員として科学技術や医療分野の社説を担当。11〜12年には書評委員も務めた。2016年10月から名古屋大学国際機構特任教授。

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