名大ウォッチ

新聞社で長く科学報道に携わってきたジャーナリストが、学内を歩きながら、
大学の今を自由な立場で綴っていきます。

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 英語による授業だけで学位が取れる名古屋大学のグローバル30(G30)国際プログラムを担当する小田洋一名誉教授の予想は大きくはずれた。というより、うれしい大誤算だった。G30の英語の授業を一般の日本人学生にももっと受けてもらおうというプロジェクトの説明会を秋学期が始まる10月1日に開いた。いったいどれくらいの学生が集まるか、悲観的な見通しだったのだが、ふたを開けてみれば大盛況、2回開かれた説明会に合わせて約70人の学生が参加、用意した資料が全く足りず、大あわてでコピーすること...

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 「多くを学ぶことができ、実り多い旅でした」。初めてのウズベキスタン訪問を終えた野依良治特別教授は9月1日、日本への乗り継ぎ便を待つ仁川空港でこう語った。名古屋大学への留学生らを通じた同国政府からの強い要望を受け、多忙なスケジュールの間を縫うようにして実現した訪問だった。ノーベル賞受賞者がウズベキスタンを訪れるのは初めてとあって、行く先々で大歓迎を受け、講演や若い研究者たちとの懇談、政府や教育関係の要人らとの会見などを休む間もなくこなした。 ウズベキスタンはかつて、世界的な学...

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 エレクトロニクスで世界を変える。名古屋大学未来材料・システム研究所の天野浩教授が掲げるこの目標に向けて、世界でも例のない大規模な実験施設が名大東山キャンパスの一角に完成した。天野さんが赤﨑勇・特別教授とともに開発した青色発光ダイオード(LED)は世界の照明に革命をもたらし、ノーベル賞を受賞したが、その材料である窒化ガリウム(GaN)にはさらに大きな可能性がある。誰もが快適で安全に暮らせる「超スマート社会」実現に欠かせない、高性能で消費電力の少ない次世代半導体材料の有力候補な...

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タグ: 医療安全

 ものづくり現場でおなじみのカイゼンを医療に生かす。そう聞いても、にわかには結びつかない。実際、トヨタ自動車TQM推進部主査の古谷健夫さんが最初に相談を受けたときの反応も、「製造現場のカイゼンはモノが対象、人が対象の医療は全く違うのでは?」というものだった。だが、名古屋大学医学部の安田あゆ子客員准教授の話を聞くうち、カイゼンは医療現場で役にたつ、というよりむしろ行われていないのが不思議にさえ思えたという。6年前のこの出会いから始まったのが、名大医学部とトヨタ自動車という、異色...

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2018年06月29日

火山と生きる

タグ: 火山 防災

 眼前に現れたのは、上高地の大正池を思わせる不思議な光景だった。立ち枯れた木々が水中から立ち上がり、細く尖った先端が青空に向かって伸びている。ここがどこかといえば、木曽御嶽山(標高3067メートル)の山麓である。1984年の長野県西部地震で「御嶽崩れ」と呼ばれる大規模な岩屑(がんせつ)なだれが起き、流れ落ちた大量の土砂が王滝川をせき止めて湖ができたという。思い起こせば、地震によって引き起こされた、まれに見る大規模な火山の崩壊だった。崩れ落ちた土砂は温泉旅館をのみこんだ。その崩...

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著者

辻 篤子(つじ あつこ)

1976年東京大学教養学部教養学科科学史科学哲学分科卒業。79年朝日新聞社入社、科学部、アエラ発行室、アメリカ総局などで科学を中心とした報道に携わり、2004〜13年、論説委員として科学技術や医療分野の社説を担当。11〜12年には書評委員も務めた。2016年10月から名古屋大学国際機構特任教授。

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